RS:X級 五輪の正式種目に復活!

日本ウインドサーフィン連盟・広報担当の秋元大さんの情報によると、このほど2016年のリオ五輪ヨット競技の種目の1つに、ウインドサーフィンのRS:X級が採択されました。
RS:X級は今年行われたロンドン五輪で使われた艇種。しかし、次のリオ五輪では、そのRS:X級からカイトボードに種目が変更することが決まっていました。
カイトボードとは、カイト(凧)の推進力を使って、ボードに乗った状態で水上を滑走するスポーツ。しかし、日本ではそれほど普及しておらず、それが五輪に採用されたとあって、日本のウインドサーファーは正直言って、とまどっていたのが本音。
しかし、「多くの国々でウインドサーフィンが普及していること」、「ウインドサーフィンのジュニア世代以降の選手育成システムが構築されていること」、さらに「そこから輩出された五輪を目指す多くの若い選手の希望が失われること」を強力に訴え、いったんカイトボードに決まった決定が覆され、再びRS:X級が返り咲いたというわけです。
これは競技ヨットを統括する国際組織インターナショナルセーリング連盟(ISAF)の総会で起こった話。ISAF総会は世界の競技ヨット界の趨勢を決める大事な会議であり、日本セーリング連盟(JSAF)のメンバーが参加し、喧々諤々の議論を戦わし、その功もあって今回のどんでん返しが実現したようです。
しかし、カイトボード採用が決まった時、日本の五輪をめざすウインドサーファーたちは即座にカイトボードを購入し、練習しようと態勢を整えていました。今回の決定でそのカイトボードの使い途はどうなるのか、ちょっと気になるところです。
(MJCメンバー豊崎謙)
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幻の五輪種目となったカイトボード(写真提供・日本セーリング連盟オリンピック特別委員会)

【参考:2016年リオ五輪のセーリング競技種目】
●男子ボード:RS:X級
●女子ボード:RS:X級
●男子一人乗り:レーザー級
●女子一人乗り:レーザーラジアル級
●男子シングルハンド(ヘビー):フィン
●男子二人乗りスキフ:49er級
●女子二人乗りスキフ:49erFX級(新種目)
●男子二人乗り:470級
●女子二人乗り:470級
●男女混合マルチハル:Nacra17級(新種目)