MJCが選んだ2017年マリン10大ニュース

MJCが選んだ
2017年マリン10大ニュース


【1位】
救命胴衣の着用を義務化

2月1日、国土交通省は小型船舶操縦者法に基づく省令を改正し、来年年2月からプレジャーボートや漁船など小型船舶の乗船者にライフジャケットの着用を原則義務化する。ジャケットを着用させていない船長には、周知期間をおいて2022年2月から違反点数2点を科す。

【2位】
白石康次郎、〈スピリット オブ ユーコー〉で
国内でのセーリング活動を実施


2016年にヴァンデ・グローブ(単独無寄港世界一周レース)2016-2017に参加し、12月4日にディスマストによる無念のリタイアとなった白石康次郎が、レース参加艇である〈スピリット オブ ユーコー〉(IMOCAオープン60)を日本に回送。この艇を用いて、スバルザカップ、横浜フローティングヨットショー、若大将カップなどのイベントに参加した。

【3位】
アメリカズカップ挑戦艇決定戦、日本は準決勝で敗退

世界最高峰のヨットレース、第35回アメリカズカップ(ア杯)の挑戦艇決定戦は6月9日、英領バミューダのハミルトンで5戦先勝の準決勝が行われ、日本のソフトバンク・チーム・ジャパンはアルテミス・レーシング(スウェーデン)に1敗し、通算3勝5敗で敗退が決まった。なお、アメリカズカップはディフェンダーのオラクルチームUSAと、チャレンジャー決定戦を勝ち上がってきたETNZが全9レースを行い、ETNZが8勝を収め圧勝。カップは14年ぶりに南半球へ。

【4位】
日本で初のセーリングワールドカップ開催

日本で初めての「セーリングワールドカップ」が愛知県蒲郡市豊田自動織機海陽ヨットハーバーで開催された。世界39カ国・地域から280人以上の選手が参加。同大会は、ワールドセーリング(国際セーリング連盟)が主催し、世界を転戦しながら1年間に4 大会行われる五輪種目のシリーズレガッタ。日本人選手が4 種目で表彰台に上り、銀、銅合わせて5 つのメダルを獲得した。

【5位】
黒潮が東海沖で大きく離岸

今年は12年ぶりの黒潮大蛇行が発生。海の変化による漁業への影響のみならず、潮位の上昇による高潮のおそれも。また、気候への関係性も指摘されており、影響は私たちの生活へも及ぶ可能性がありそうです。

【6位】
76歳でヨット世界一周達成

静岡県静岡市の立尾征男さんが、出航地である小笠原諸島の父島に帰港し、東回りでの単独無寄港世界一周航海を達成。2001年の挑戦に続く二度めの成功となる。〈EOLIA(エオリア)〉(全長約9メートル)で、2016年7月5日に出航して約1年1カ月。5万5千キロを超える航海の中で76歳の誕生日を迎え、「最高齢の世界一周としてギネス世界記録に登録したい」とコメント。

【7位】
台風21号上陸で、江の島に被害

10月22日夜から23日にかけて列島を縦断した台風21号は江の島にも襲来したが、同ヨットハーバーを運営する湘南なぎさパークの桜庭英彦・湘南港管理部長は「多少の物損はあったが、ヨットの被害はほとんどない」と対応。被害が目立ったのは向いにある小田急ヨットクラブ。フェンスがなぎ倒され、マストが折れ曲がったヨットや、ひっくり返って折り重なっている船体もあった。

【8位】
レーザーラジアル級女子世界選手権で
土居愛実が日本人初の3位入賞


オランダで開催されたレーザーラジアル級女子世界選手権で、土居愛実(チームアビーム)が日本人初の3位入賞。ヨーロッパの強豪を含む100艇のビッグフリートで全10レースを戦い、10位以内のシングルフィニッシュが7回、大会3日目には総合トップに立った。2020年の東京五輪でのメダル獲得を目指す。

【9位】
ミニボート&カヌー及びSUPの
安全対策に係る意見交換会


ミニボート、カヌー・カヤック、SUP人口増加に伴い事故発生率の増加が懸念され、海上保安庁交通部安全対策課主催で開催。7月19日(木)、中央合同庁舎にて「カヌー及びSUPの安全対策に係る意見交換会(第一回)」が開催され、続いて同庁舎にて9月12日に、「ミニボートの安全対策に係る意見交換会」、10月5日には「カヌー及びSUPの安全対策に係る意見交換会(第二回)」が開催されました。今後も定期的に開催し、各業界人と発生状況、効果的な安全対策に関する情報交換・共有を図る予定。

【10位】
「せとうちに浮かぶ小さな宿」就航

木材を多用した客室と、切妻の屋根、縁側などを備えた新しいコンセプトの豪華客船「ガンツウ」が瀬戸内海の周遊航路に就航した。客室は全9室の38人定員に対し、クルーは46人。メーンダイニングの有名割烹の監修を受けた和食など「和」の風味を前面に押し出した。室料は1泊40万~100万円。運航は常石造船を中核とする企業グループ傘下のせとうちクルーズ。

【10位】
プリンセスソフィア杯で
男子470級の磯崎哲也/高柳 彬が優勝


毎年3月にスペイン・マヨルカ島で開催されるプリンセスソフィア杯は、五輪種目の全10クラスのレースが同時開催されるビッグレガッタで、欧州シリーズの幕開けともなっている。この大会で、男子470級の磯崎哲也/高柳 彬が優勝。なお、同チームは、1月24~29日まで米マイアミ・ココナッツグローブで開催されたワールドカップ・マイアミ大会は銀メダルを獲得している。



●マリン10大ニュース選考方法

■MJC内「10大ニュース」ワーキンググループがニュースサイト等より2017年の主な海洋関連ニュース(マリンレジャー、行政、水産等)をピックアップし、リスト化。そのリストを元に、MJC会員と関係者、および720協力艇(MJCの体験試乗イベントの協力艇オーナー)を対象にアンケートを実施しました。

2017年のマリン主要ニュースリストがこちらから閲覧できます。