●MJCマリン賞2015 大賞
山本真也さん/北川真理さん
アジアパラリンピック2014のセーリング競技の2人乗りキールボート「330」で銀メダルを獲得。(株)NTTデータ勤務の山本真也さんは日本セーリングチーム強化練習地である、愛知県蒲郡市生まれ。ヨットエイド東京の支援に加え、日本障害者セーリング協会の強化練習でセーリングの腕を上げ、ロンドンパラリンピックに出場。中国青島遠征やオランダワールドにも出場、国内レースも多数参加し、活躍している。北川真理選手は、次回パラリンピック出場を見据え、アジア大会には山本選手とチームで出場。次回オリンピックの出場を目指している。なお、北川さんはJGFA(ジャパンゲームフィッシュ協会)のメンバーで、フライフィッシングのアングラーとしても活躍。IGFA(国際釣魚連盟)では毎年、世界記録に関する各部門の「トップテン」(10位までのランク)を発表しているが、2010年11月から2011年10月の「女性のフライロッド」部門で6件認定(いずれもスズキ:海水/フライロッド)され、第2位に入り、2012年、フロリダのIGFA本部の殿堂ホールで表彰された実績を持つ。
●MJCマリン賞2015
久米由紀子さん
米国アリゾナ州のレイクハバスで毎年開催されている世界最高峰のPWC(水上オートバイ)レース「IJSBA(International Jet Sports Boating Association)ワールドファイナル」において、2014年、プロ/アマウィメンズ・スキークラスで悲願の優勝を遂げた。久米さんの世界への挑戦は2000年からスタート。過去に2回の2位があるがいずれも1位と同ポイントでの惜敗だった。初めての参戦から14年間、あきらめることなく努力を重ね、10回目のワールドファイナル挑戦でついに栄冠を獲得した。
初栄冠に対しては「アメリカで走ることの楽しさを実感しながらあきらめずにワールドファイナルに挑戦してきたことと、風波による荒れた水面や直前のアクシデントも今までの経験があったからこそ乗り越えられ、ワールドチャンピオンになれたのだと思います」と感想を述べている。
●MJCマリン賞2015
フリーダイビング日本女子代表「人魚ジャパン」
2014年9月に行われたフリーダイビングの世界大会「AIDA(Association Internationale pour le Développement de l’Apnée/英名:International Association for Development of Apnea) Team World Championship 2014」(イタリア・サルディアニア島)で 日本選手団は女子第2位、男子10位という結果を納めた。岡本美鈴さん、福田朋夏さん、廣瀬花子さんの3名で結成した女子チームは、世界大会団体戦3連覇とはならなかったが、2008年大会から4大会連続でメダルを獲得した。過去2大会連続で金メダルを獲得していたこともあり、海外からの注目度も高く、緊張とプレッシャーの大きな大会だったが、チームワークで乗り切り、銀メダルという好成績を残した。なお、岡本美鈴選手は-91mという世界歴代3位の記録となる快挙を達成。同選手が所属する「東京フリーダイビング倶楽部」は、海を愛し、その海との触れ合いを愛するフリーダイバーが安心して海と親しみ、安全に海を楽しむため必要な理論の研究と実践・海でのマナーの向上を目的として活動している。
●MJCマリン賞2015
田辺英蔵さん
1927年生まれ、2015年に米寿を迎える田辺英蔵さんは日本の多くのセーラーに影響を与えたマリン界のレジェンドの一人。日本水産、東宝勤務を経て、後楽園スタジアム副社長、熱海後楽園社長、文教大学国際学部教授を歴任した。田辺さんは1963年に日本で初といわれるスキューバ・ダイバー母船・ヨット「蒼竜」を建造。1964年より雑誌「KAZI」においてコラム「きゃびん夜話」の連載を開始。「きゃびん夜話」は1996年に筆を置くまでの32年間にわたって名物コラムとして人気を博し、国内の多くのヨットやボート愛好家に、海との接し方、船との関わり方、リゾート感などについて影響を与え続けてきた。
主な著書に「はきなれたデッキ・シューズ」(集英社)、「サービスの法則」(ダイヤモンド社)、「日本人は海が嫌い」(光文社)、「きゃびん夜話1~5」(舵社)、「きゃびん夜話セレクション」(舵社)など多数。また、1965年には休日を利用して水中8ミリカメラで撮影した映画「雲見初冬」がサンタモニカ水中映画祭・海外部門で金賞を受賞した。現在は岡山県倉敷に居を移し、陶芸と執筆で過ごしながら、障害者セーリングの支援などの活動を通して海に関わり続けている。